2008年2月29日金曜日

ISセミナー


今日はね、私の所属している研究室で発表会があったの。

「ISセミナー」と言って、毎年2月の終わりか3月の最初にあるのだけれど、もう15回も続いている発表会です。

「IS」の意味はInformation Systems というのがここの大学院の名前だからなのです。

研究室にいる修士、博士、研究員、教授、准教授、関係している研究者の方が1人15分ずつくらい発表するの。

もちろん内容は専門的な話ばかりなのだけれど、私も身近にいる人たちがどんな研究発表をするのか興味があるので、ちょいと覗いてみました。

順番は若い順よ。

最初の学生は、ラット(ねずみ)の脳みそを切り開いて、そこを冷たく冷やしてまひさせた時、ラットの運動はどうなるか?という恐ろし~い実験のお話。

私はそのラットを購入するための伝票を見たことがあるのだけれど、1匹2,000円もするのよ。

どうしてそんな可哀想な実験をするかというと、こうやって冷却することによって、神経の伝達が遮断されるのが分かり、そして温度を元に戻したときに以前と同じようになるなら、神経を切断しなくてもいいじゃない、という理由だそうです。

まあ、実験はうまく行ったそうで、次はサルで実験を試みるのだとか。
カットされるよりはクールにされるほうがまだまし、ということかな。

2番目の学生は、運動のばらつきをみるという実験。
これは前に私も被験者になったのよ。

どういう実験かというと、ゲームのコントローラーを持たされて、画面上にある1センチくらいの幅のところをずれないように、反復横とびみたいに動かすというもの。

でも、私なんか、ゲームをしたこともないし、コントローラーを触ったこともないので、全然実験対象の数値にもならなかったみたい。
まあ、そういう実験から何が分かるかというと、ある条件を変えたときに、人間はどういう反応をするかということらしいの。

でもさ、人間っていつもいつも同じ反応をするわけじゃない。いいときもあるし、悪いときもあるでしょ。
そこを平均を取って数値で表す、というほど、単純じゃないよね、と突っ込みたくなりましたわ。
常に同じ結果がでるなら、それは人間ではなくて、ロボットですよね。

3番目の学生は人間がものをキャッチする時、目を開いている場合と、目を閉じている場合、その腕の動きがどう変化するかとう実験成果を発表していました。

いろいろ取り組んだみたいだけど、結局、変わりはなかった、というのが結論だったみたい。

この実験は、机の上で、右手をまず体の左の前に置いて、そこから右前方に62センチ離れた場所にあるものを取る、という実験。

私なんかさ、そういう実験もいいけれど、どうせなら、好きな女の子の手を握りたい時に、明るい場所と暗い場所では手の動きはどう違うのか、なんてことを調べたほうが面白ろそうなんて、思ったりしたわ。

4番目の学生はちょいと気になる実験でした。

「アイコンタクト」と言う言葉があるけれど、「人は自分の顔のどこを見られたときに、相手から見られたかを認識するか」というのがテーマ。
つまり、おでこを見られたとき、あるいはほっぺを見られたとき、目を見られたとき、どんなときにアイコンタクトを知覚するかということ。

これなんかさ、好きな人に見られたときと、好きでもなんともない人に見られたときじゃ、全然違うと思わない?

それとこの実験は2人の間が60センチ離れて実験したそうなんだけれど、でも実際にはもっと何メートルも離れていても、見つめられたかしらと思うときと、そうでないときがあるでしょ。

おかしいのは、この実験は男同士でやっているの。
2人が実験室で向き合って、目を見たり、鼻を見たりしているのって、想像するだけでおかしいわよね。

いちいち文句ばかりつけてしまったけれど、でもね、私は彼らとは去年の夏に一緒にお勉強をした仲なの。

そのときは「プレゼンテーションの有効な方法を学ぶ」という研修だったのだけど、私も専門知識なんかないのに、図々しくお邪魔して、おまけにいろいろ質問したりして、変なおばさんと思われたことでしょう。

でもそこは、ラジオのインタビューで鍛えた技と、年の功で何とか逃げ切りましたけど。

その時から半年たって、すでにドロップアウトして退学してしまった学生も2人いたけれど、残った学生は自分なりの問題意識でちゃんと発表できて、良かったわ。

この後も発表会は続いていました。

でもあまりに専門的な研究は私には分からないし、お仕事中だったので、まずは午前中の修士の学生さんのまとめをしてみました。

「人間情報学講座」って、こんなふうにいろんな研究を自由にしているのよ。

面白そうだなと思ったら、来年の文化祭にでも来てみて下さいね。

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