2009年4月5日日曜日

石山寺 ふたたび

先月、横浜そごうで「源氏物語千年紀」の催しがまたあったの。


昨年が、紫式部が源氏物語を書いたちょうど千年後に当たるというので、いろんなイベントが各地であり、私もあちこち参加してきました。

もう今年はないのかなと残念に思っていたら、娘からそごうデパートで開催されている展覧会の無料招待券をもらったの。それで終了間近になって横浜まで出かけて行ったの。


ちょうどその日は美術館の学芸員さんの作品解説(ギャラリートーク)というのがあったの。
絵の構図の説明や、時代風景などを教えてくれました。

やはり解説があると、美術品を見るポイントが分かるからいいわね。お得な気分でした。


この展覧会は「石山寺の美」ということで、石山寺に保存されている貴重な作品がいっぱい展示されていたの。

驚いたのは、入館してすぐのところにむき出しで置いてあった観音様。

如意輪観音というそうなんだけど、こういう文化財って普通はガラスケースに収まっていて、なんだか近寄りがたい感じでしょ。

ところがこの観音様は本当に手をちょっと延ばせば、すぐに触れるくらいの低い場所に、そのままどーんと置いてあるのよ。こういうのってすごく嬉しいわね。
古の人たちと同じ気分で拝むことができました。

石山寺と紫式部の関係は、昨年の源氏ブームでかなり有名になったけれど、紫式部がこのお寺にこもって、源氏物語の構想を練った、ということなの。

それで、岩の上に立っている建物の中で、文机の前に座り、筆を持ったいる十二単の人、というのは、平安時代のころからずーっと「これは紫式部を指す」と確立されていたんですって。

学芸員さんの解説によると、たとえば十字架に磔になった人、といえば説明がなくてもそれはキリストだと分かるでしょ。
それと同じで机と十二単というだけで、もう紫式部だというのが、日本の昔らからのお決まりの構図だそうよ。

絵巻や屏風もたくさん展示されていました。土佐派の絵画など、うっとり。
源氏物語の各巻の絵画もたくさんあって、ストーリーと重ね合わせてみると、とても素敵でした。

私は小さな色紙をぺたぺたと貼り付けたような屏風が好きなの。

他にも石山寺の四季折々の美しい風景も展示してあり、すてきでした。
東大門の桜、芭蕉も句を詠んだという月見亭、紅葉の風景、すべてきれいだったわ。

(ボキャブラリーが貧困で何と表現したらよいか分からず)

これらのプログラムはこちらでご覧ください。

私が石山寺に出掛けたのは2008年の4月21日。ちょうど新緑がきれいな季節だったわ。その時の旅行の様子は、こちらのHPに写真と記事があります。


これは石山寺のしだれ桜。

そろそろあれから1年。

ふたたび石山寺の風景に出会えるなんて思ってもいなかったので嬉しかったわ。
おまけに源氏物語の世界に浸ることができて、最高のひとときでした。

4 件のコメント:

さと さんのコメント...

石山寺は私あの時2回行きました~
源氏物語を語るにはまずスタートは石山寺ということで昨年のテーマは「源氏物語を撮る」
写真教室のスタートもここでした。
滋賀なので身近に感じますね。
ちょうど1年近くにもうなるのねぇ。

いい展覧会があり良かったね!

としちゃん さんのコメント...

さとさん、ほーんとよね、さとさんの写真教室のテーマと私の趣味がちょうど重なったおかげで、お互いに幅が広がったと思うの。
あの石山にもう一度行ってみたいわ。
それにしてもあの山に、ものすごくたくさんの貴重な文化財が保存されているのが分かって、驚きでしたよ。お寺の権力ってすごいんだと思ったわ。

カンカン さんのコメント...

紅葉の石山寺に娘といっしょに行きました。
古風な子ですよね。瀬田川もきれいでした。

としちゃんの源氏物語に対する情熱には
感心します。ライフワークですね。

おおしまとしこ さんのコメント...

Sちゃんはほんと、いい子に育ったのね。うちの娘など、古典や伝統などというものには見向きもしないわ。
そうそう、瀬田川がきらきらと光ってきれいだったわ。秋もすてきでしょうね。