2013年1月31日木曜日

「東京家族」

どうしても新宿駅に行かなくてはならない野暮な用事があり(この件についてはまたご紹介しますね)、ただ駅に行くだけではもったいないので、新宿ピカデリーで「東京家族」▼を見てきました。


(ちなみに、このようなシーンは映画の中にはありません。)

そう、山田洋次監督が小津安二郎の「東京物語」に捧げるために作ったという作品です。

割と評判が良かったので行ってみたのですが、レディスディだったせいか、すごく混んでいて、かなり前のほうの席しか空いていない状況でした。

ある家族の物語です。
橋爪功と吉行和子の老夫婦。
子どもは長男が医者の西村雅彦&夏川結衣の夫婦とその子供たち。
(ちなみに彼らが住んでいるところは、私の職場のごく近くのようでした。)
美容院を経営する長女の中島朋子&柳家正蔵の夫婦。
そして舞台制作のアルバイトをしている末っ子の妻夫木聡&蒼井優の恋人同士という組み合わせ。

瀬戸内海の小島の田舎から東京に出てきた老夫婦ですが、東京での旅行中に、妻が東京で突然死んでしまうという話。

なんとなくテレビを見ているようで、映画にした理由が良く分かりませんでしたね。

それに時間がすごく長い。

出演者の中で気になったことをちょっと書いて見ます。

吉行和子もおばあさん役になってしまったのか、というのが仕方ないといえばそれまでですけれど、他の女優さんはいなかったのかしらと思いましたね。
茶色の大島紬が似合っていました。

田舎の中学生を演じた女の子、印象的でした。きっと将来は有望な女優さんになるかもしれないわ。蒼井優もかすんでしまいそうな、初々しさがありましたね。

そうそう風吹ジュンが飲み屋の女将さん役をしているのだけれど、ちょっと生活に疲れた薄汚れた感じで、なんだか彼女のふわふわした良さが出ていないようで残念でした。

橋爪功はうまかったですね。
この人がラジオのトーク番組で、「演技をすると山田監督からダメを出された」と話していましたが、自然に演じると言うのは難しいのだろうなと思いました。

小林稔侍がいやーな感じの暑苦しいデブの中年男を演じていました。こういう男、よくいるよねーと思いました。

3・11のことや、東京スカイツリーが完成したことなど、現代の話題もさりげなくストーリーに取り入れてあり、今を生きる普通の人々、普通の家族のことを話題にしたいのだろうと思いました。
淡々としていて、ごく平凡な人々をうまく描いてはいると思います。

でも、この映画は誰に見てもらいたいのかが、よく分からないわ。

観客はほとんどが中高年でしたが、やはり山田洋次は若者には無理なのかな?

ゆっくりじっくりとした丁寧な映画でしたが、私の中では75点くらいかしら。


4 件のコメント:

うたどん さんのコメント...

新宿だったのですね。
府中は空いてました。
でも ロビーは中高年の人たちでいっぱい
主人に 「昼間は中高年の集まりだね。」などと
自分も中高年なのに!!!

人情ものに弱く すぐ涙をこぼすてしまいます。

おおしまとしこ さんのコメント...

うたどんさん、はい、私は新宿で見てきましたよ。
ほんと、中高年のお客様が多かったですね。
私の隣の席の女性も、うるうるとして眼頭を抑えていました。
私は冷血なのか、あまり泣けませんでした。。。。

マサ さんのコメント...

駅に行くだけではもったいないからと、ついでに映画を見るのは、さすが行動派のとしちゃんですね。
うたどんさんは、ご主人と行かれたんですね。
ウチは好みが合わないから、ムリかな。
私は、今週は「テッド」という下品でくだらない映画を見てしまいました(笑)
このところネットで予約してから出かけるから、席は決まっているんです。一番最後の列の真ん中あたり。
「東京家族」は、正統派の映画って感じがします。見てみたい気もするけど、ストーリーは見る前からわかるし、私は映画に関してはひねくれ者だから。

としちゃん さんのコメント...

そうそう、この映画、マサさん向きじゃないと思うわ。
映画初心者とか、もっと素直な人(といってマサさんがひねているわけじゃないですよ)が見たら感動するかもしれないですね。
私はストーリーよりも、撮影の仕方が気になりましたね。役者がカメラに向かって正面から話しかけるのよね。あれって正統派の撮影方法なのかな。
それと吉行和子の着物は良かったけど、帯があまりに地味でおばあさん向きなのが気になったわ。
変なところに目が行くものですね。