2013年7月26日金曜日

おしゃべりおばあさんと無口おじいさん

昨日、ある皮膚科の待合室で隣に座った妙齢のご婦人お二人、いや喋る喋る・・・・・。
 

お二人とも最近、ご主人を亡くされたというので意気投合したのか、初対面にも関わらず、1時間ほどの待ち時間の間、ずーっと大声で喋りっぱなし。

はじめのうちはウルサイと思っていましたが、そのうちにその実況放送に聞き入ってしまったほど、掛け合い漫才のようにおしゃべりなおばあさんたちでした。

彼女たちの話というのは・・・・

うちの夫は○○病にかかり、○○病院に入院して、亡くなった後は、それまでの一戸建てを売って、現在は○○の近くにある××マンションに一人暮らし、間取りは××平方メートルの3LDKで、駅から近くてとても便利、それまで××小学校の裏の一戸建てに住んでいた時は面倒なことが多かったけれど、マンション生活は快適で、長男は○○大学を出て、○○会社の部長をしていて、次男は神戸の○○大学で医者をしているので東京には戻ることはできず、娘はサンフランシスコに住んでいて、お墓はどこそこで・・・・・
 

こういう話を、二人でそれぞればらばらに延々と話しているわけよ。

周りのことなど一切お構いなし。

私は初めのうちは本を読んでいたのですが、あまりにガンガンと喋られるので、文字を追う気も失せてしまいました。というか、話があまりに具体的なので、つい聞き耳を立ててしまうことになるのです。

個人情報保護なんてことは、彼女たちの頭の隅にもないのでしょうね。

こういうこと、誰か悪意のある人に聞かれたら、どうなるかなんてことは考えたこともないのだろうと思うわ。

お一人は77歳でまだ自転車に乗って通院してくるくらいだから、すごくお元気。
もうお一人は71歳だそうですが、お洋服のセンスからみて60歳代くらいに見えるほど若く見える方でした。

病院でこれだけガンガンおしゃべりをしていて、うるさくてたまらなかったけれど、これが元気の素なのかもしれないわね。

一人暮らしになったら、自分から積極的に話し相手を見つけないとね。

実は、そのうちの一人のおばあさんの順番が廻ってきて、片方だけが残ってしまいました。
そうしたらそのおばあさんが、私に話しかけてきたのです。
「あの方、背中が曲がっているけれど、お元気よね」と。
私はこのおばあさんにつかまったら大変と思い、一言「ええ」と言っただけで話を打ち切りました。
悪いとは思ったけれど、キンキン声を聞いているだけで、頭が痛くなりそうなんですもの。そうそうお相手はできませんわ。

このおばあさんたちのご主人、このおしゃべりにつきあっていたのでしょうけれど、どんなに耐えていたのだろうかと想像してしまいました。


そういえば、65歳以上の独居男性(つまり、おじいちゃん)のうち、2週間の間、誰とも口をきかないという人が2割近くもいるという統計がありました。

そうやって無口で暮らしていると妄想が膨らみ、いつか爆発して、先日の殺人事件のようになってしまうこともあるかもしれないわね。

おしゃべりばあさんと無口じいさん、どっちがいいのでしょう。

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我が家のベランダでは、今年はマリーゴールドがよく咲いています。



2 件のコメント:

マサ さんのコメント...

としちゃん、お疲れさまでした(笑)
おばさんやおばあさんって、本当によくしゃべりますよね。よく知った間柄と思いきや、話を聞いていると、どうやら初対面らしいと思うことがよくあります。
私は、無口おばさんだから、将来は無口おばあさんになるでしょう。いや、すでに無口おばあさんかしら。で、無害です。たぶん(笑)

おおしまとしこ さんのコメント...

マサさん、あまりにおしゃべりで周りのことを考えない人たちには「有害マーク」をペタンと付けたいわね。

とはいえ、そういうおばあさんって記憶力も抜群だし、行動力もあるのよね。
だから健康で長生きできるのかもしれないわね。

マサさんは無口おばさん?
能ある鷹は爪を隠すということですね。