2015年8月3日月曜日

「美術館建築を楽しむ」 最終回 ~江戸東京博物館・実踏 その1~

市民カレッジ「美術館建築を楽しむ」も最終回となりました。
この講座では座学と実踏が交互に行われましたが、最後は実踏で締めることとなりました。

行先は両国にある江戸東京博物館。
ここは自分では何回も出かけていますが、展示会の内容をメインに見るのと、建築の立場から見るのでは違いました。


(写真の後姿のおじさまは無関係の方です)

ちょいと早めに到着したので、和風レストランでお昼ご飯の代わりにコレ。


アイスクリームと白玉とがてんこ盛りになっていて、中にはあんこがずっしり。
あぁ、ダイエット中だということ忘れていました。

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江戸東京博物館の概要は前回の座学で学んでいました。
参考:座学編「美術館建築を楽しむ」7▼

今回、実踏に参加した人は、受講生全員が揃ったわけではなく、おばさんばかり十数人でした。
たぶん、あまりに暑いので外出するのを取りやめた方がいたのかもしれません。
それほど暑い日でした。

引率役はいつもの建築家の先生と、それに市民カレッジ担当の二人のお兄さん。
缶バッジをつけて、小学生の社会科見学のようです。

ほんとうにでかい建物ですが、前にも書いたように、ここは江戸城の天守閣の高さと同じということです。

まずは1階に集合して、3階の江戸東京広場に行きました。

長さ114メートル、幅60メートル、天井までの高さは16メートルだそうです。


ばかばかしく広いのですが、ここは災害が発生したときの避難場所も兼ねているそうなので、このような広を確保したそうです。

このような大きな建物ですが、建築費は400億円だったそうです。
単純比較はできませんが、2020年の東京オリンピックに向けて新しく建築する新国立競技場のことがニュースになっているので、先生からは専門家の目で見た意見を、この建物と比較して教えていただきました。

次には外壁の説明。
これは普通のコンクリート壁のように見えますが、大きなパネルを組み合わせて作られています。
パネルの中には炭素繊維が含まれているので、強度が高く、軽く、おまけに長持ちするということでした。
いいことづくめの炭素繊維ですが、実はうちの娘は某化学メーカーで仕事をしていて、この炭素繊維の担当だったようです。
こういうところにも使われているのか、と思いました。


講師の先生は、壁を見ると、なんでもコンコンと叩いてみる癖がついているようです。
ただし、重要文化財の建物などは触ってはいけないそうで、そこは注意しないといけませんね。

この博物館を建築された菊竹清訓先生の建物に対する思いなどもお聞きしましたが、やはり建物は設計上のプランとその後の雨風などの被害により、修理したりしなければならないところもいろいろと出てきているようです。
あまり外観だけがかっこよく作っても、維持修理にお金がかかっては無駄でしょう。

外側からのお勉強をあれこれ聞いてから、ようやく入場しました。

ここは数か月前にリニューアルオープンしたところです。


私はそのちょっと前に行ったばかりで、そのときは「探検! 体験!江戸東京」という小さな展示会を開催中でした。
2015年3月に訪問した時のブログ▼

その時は常設会場は工事中でしたので、今回のリニューアルは楽しみでした。

真ん中にドーンと大きな日本橋があり、橋を境にして左右に江戸ゾーンと東京ゾーンとに分かれています。
詳細は別のブログでご案内しましょう。

こちらは東京の地質の模型を前にレクチャーする講師の先生。


そうそう、両国駅もきれいになっていて、おトイレにはこんな力士の方たちがドアの前に立っていましたよ。


他にも昔の有名な力士が揃っていたようですが、こういう場所はゆっくりと写真を撮るとまずいので、さっさと2枚だけにしました。


それにしても両国駅から江戸東京博物館までの道のりは、アスファルトの道が続いていて、暑くてたまりません。
あまりに情緒がなさすぎるというか、せっかく江戸東京博物館と名付けるのなら、もう少し緑の木陰を作ってほしかったですね。

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この日の装い。

出かける最後の最後まで、着物にするか洋服にするか悩みました。

外反母趾がひどく、おまけに冷房病なので、たくさん歩いても大丈夫なように草履にして、身体の冷えを考えて着物にするか、でも炎天下を歩くのは着物では暑いしと、真夏の外出は本当に悩みます。

おまけにこの日は雷雨注意報が出て、実際にものすごく雨が降ったようです。

またこのところ、電車に乗るたびに人身事故に遭遇して、ギューギューづめになり、着物を着ていて押しつぶされることもたびたびです。そうなると汗だくで、こんどはあせもができてしまいます。

そんなこんなで、結局、ズボンに歩きやすい靴、という江戸らしくない服装で出かけました。

(この項、続きます)




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